パリの西、ブローニュにあるアルベール・カーン庭園・美術館は銀行家として巨大な富を築、平和主義者でもあった彼の思想を表現した美術館。若者に旅を通して異文化を発見してほしいと、1898年に“世界一周”という名の国際奨学金制度を作り、1910~1913年には“地球史資料館”を設立して世界50カ国にリポーターを派遣して各国の写真や映像を収集。20世紀前半の世界各国の文化や習慣を紹介、異文化交流の促進を目指し尽力しました。また銀行家として成功した彼はいち早くヨーロッパ市場向けの日本国債の発券に着手し皇室との交流も深めたといいます。
4ヘクタールもの広大は庭園には伝統的、現代的2つの日本庭園があります。“ル・ヴィラージュ”と名付けられた伝統的庭園には茶室、天皇陛下から賜った伝統的日本家屋が設置されています。現代造園家・高野文彰氏がカーンへのオマージュとして造った現代的庭園は生・死・男女の軸の3つがテーマで、富士山、川、水田を配して日本らしさを表現しています。
そのほか庭園エリアには中心にシンメトリーなフランス式庭園があって夏の間はバラが美しく咲き誇り、さらに自然のありのままの姿を表現したイギリス式庭園、秋には黄金色に染まる“黄金の森”、アメリカと北アフリカの自然を再現した“青の森”など、五大陸のあらゆる自然を体感できるようになっています。

美術館では世界で最も重要なオートクロームプレート(初のカラー写真手法)のコレクション72000点、館内で鑑賞できる白黒フィルムのコレクションを収蔵。大正天皇の葬儀の模様や京都・日光に関するフィルムなども見る事ができます。
これからの季節、フランス庭園のバラを見がてらパリで日本庭園をお散歩というのはいかがでしょうか。
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