世界中から多くの芸術家が集まり暮らしたパリには彼らのアトリエがそのまま美術館として残されているところも多く、このザッキン美術館もそのひとつです。住所をたよりに歩きながらこんなところに美術館なんてあるのかと思っていると、小さな看板が。そこを入ると建物に囲まれた小さなスペースにひっそりと佇む美術館があるのです。ザッキンは旧ロシア、ベルラーシ・ピテプスクに生まれ、イギリスで造形学を学んだ後、1909年にパリに渡ってピカソやモディリアーニ、藤田嗣治らと親交を深めます。エコール・ド・パリの中心的な芸術家でもありました。アフリカ的な手法を取り入れつつ、キュビズムの枠に捕らわれない生命力に溢れた作品を残した彫刻家、画家です。


美術館の入り口を入ると新緑が眩しい庭があり、そこに力強い彫刻作品が配されています。庭の片隅にはベンチがおかれているので、まずはその昔ザッキンがしたようにゆっくりと腰掛けて庭を眺めてみてはいかがでしょう。庭の奥の白い建物には5つの展示室があり、年代を追って作品を見る事ができます。第一展示室と第2展示室との間には庭を望む小さなベランダがあって、“金の鳥”という優美な作品が。白い壁、庭の緑の空間にしっくりと馴染んだ姿はなんとも見る人を惹き付けます。

こじんまりとしていますが、緑がきれいな春から夏にかけてはなんとも気持ちのいい美術館。リュクサンブール散策がてらに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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