「フランス刺繍」と日本で呼ばれている刺繍のことを、フランスでは何と呼ばれているかご存知ですか?白の麻布に白い綿糸で盛り上げて刺す刺繍であることから、La
Broderie Blanche「白糸刺繍」と呼ばれています。厚みを出すために最初に下地を糸で埋めて、更に糸を二度刺していき、モコモコっと立体的な仕上がりになるのがこの刺繍の魅力。昔のフランスの女の子は、自分のイニシャルなどのアルファベットや数字をこのように刺繍する練習をして、お嫁入りに備えたのだとか。日本でも最近人気のアンティークのテーブルナフキンやドイリーなどで、この刺繍を見たことがある方も多いのでは?
この白糸刺繍は18世紀後半、ドイツの南部地方ザクセンが発祥の地で、上質の麻やモスリン(薄い毛織物・唐ちりめん)に刺繍し,カラーやカフス、ハンカチ、ドイリー(小さな卓上敷物)などに用いられていました。ルイ16世の王妃である、あの!マリーアントワネットもこの繊細で美しい白糸刺繍をこよなく愛し、衣装に取り入れた事でフランス全土はもとより世界的に流行したんだそう。とはいうものの、現在のフランスでは本格的にやっている方は少なくなっているそうで、今回はそんな伝統的な刺繍を6年前からパリでフランス人や在仏日本人に手ほどきしている、森田悦子さんの刺繍教室Atelier
Etsukoを訪ねました。

もともと刺繍が大好きだったという悦子さん。20年ほど前に蚤の市で白糸刺繍に出会い、その刺繍のあまりの美しさに「なんて綺麗なんだろう……」とため息がでたほどに魅了されたのをきっかけに、フランス刺繍で有名なルサージュ刺繍専門学校で伝統的な技術を身につけることに。悦子さんは、技術や知識の素晴らしさはもちろんのこと、素材選びの面白さや楽しさを本当に良く知っている方で、そのセンスやパターン資料の数々、素材コレクションの収集力は本当に「スゴい!」の一言。
そんな悦子さん主催の教室では、伝統的な「白糸刺繍」のほかに、プロヴァンス地方(フランス南部)の女性達がキルトを優雅で洗練された工芸に高めていったという、17世紀以降の手工芸「ブチ」も教えてもらえます。「ブチ」は、2枚の布を図案に従って細かく刺し、裏側に綿コードを詰めるキルトです。近年はベッドカバーやクッションなどに多くみられますが、生地の多くは白の平織り木綿が使用され、こちらもなんとも繊細で上品。旅行者の方向けの体験コースとしては、「白糸刺繍」「プチ」のほか、刺繍を施すスタイルの「カルトナージュ」の3タイプ。短時間でコツを学びながら作品が完成できるよう、キットを用意して下さいます。刺繍なんて小学校の家庭科以来やってないんじゃないか…?というアナタも絶対作りたくなっちゃいます!
悦子さん曰く、どの刺繍も「針を持った事がない人でも大丈夫!」とのこと!人によって針のさし方もちがうので、出来上がりも様々なんだとか。フランス、パリでの時間を一針一針、アナタだけの作品に縫い込んでいく……なぁ~んてロマンチックな思い出作りはいかが??
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 刺繍を学び始めた当時、毎週のように通ったというパリの蚤の市でコツコツ集めたというアンティークの刺繍図案は、悦子さんの宝物。様々な花や葉っぱがデザインされていて、日本にはないフレンチ・テイストはなんともお洒落な雰囲気。悦子さんの集めたボタンやレースなどの小物も、本当にかわいくて乙女心をくすぐるものばかり!
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