パリで知る、日本料理の華やかさ、創作の匠

魚梁瀬
やなせ

旅行中に、どうしても一度は食べたくなるのが、日本食。幸いパリには、たくさんの日本食レストランがありますが、今回はとっておきの一軒「魚梁瀬」をご紹介。

備長炭を使用した炉端焼きと、華やかな彩りと技の効いた創作料理が楽しめる「魚梁瀬」は、昨年の3月にオープンした比較的新しいお店ながら、2008年度版のミシュラン(フランスバージョン)にも掲載されている、真の実力店。カウンター席がオープンキッチンの厨房を囲む店内の設いは、日本では普通の光景ながらパリでは珍しく、まさにそこは”ジャポン”な食空間。やはりこういう空間は、心が落ち着きます。

日本人シェフによるこちらの料理は、見るも鮮やかに、職人の技を効かせた創作料理。新鮮な食材を使い、素材の味を大事にする日本料理の醍醐味はそのままに、随所にフレンチテイストが散りばめられていて、パリならではの新発見な美味しさに出会える逸品ばかり。というのも、こちらは約90%がフランス人のお客さんなんだとか。「寿司だけではない”手の込んだ上質の日本料理”の世界をフランス人に楽しんでもらいたいのはもちろん、日本人のお客さんにもだたの郷愁心ではなく”美味しさ”で満足して頂きたいと思ってるんです」と、店長さん。

備長炭を使用された炭火焼もまた、こちらの名物。余分な油を落としながら旨味を閉じ込めて焼かれる肉&海鮮料理は、フレンチレストランでは出会えない、柔らかで上品な味わい。四季折々の素材で食を楽しめるよう、コースメニューの内容は季節ごとに装いを一新。この4月からは、春のメニューが始まるのと同時に、より一層”新鮮さ”にこだわって、日替わりのシェフおすすめニューが増えるんだそう。

ダイナミックな和食器を使用したり、日本酒が升で出されたり、カウンター席では長しゃもじを使って厨房から料理が差し出されたり…といった日本の風情を楽しめるパフォーマンス・サービスの数々や、個室が完備されていたり、坪庭の佇まいのごときトイレ内装のこだわり(コレは必見!)などは、さすが日本人経営ならではの粋。日本人の場合、寿司屋などを筆頭にカウンター席の方が価値が高く人気があるのですが、実はフランスでは逆。カウンターはテーブル席よりレベルが低いとみなされてます。けれども最近、こちらの店では「カウンター席で食事を楽しむ良さ」を理解し始めたフランス人の方が少しづつ増えてきているんだそう。

料理だけでなく、そういった日本の文化もしっかり伝えてくれる店はやはり、我々日本人にとっても居心地の良さを感じるもの。そんな「魚梁瀬」はパリでも貴重な、上質な日本の幸せを味わえる一軒です。




魚梁瀬
やなせ

●住所/75 rue Vasco de Gama 75015 Paris
●営業時間/12:00-14:30、19:30-20:30 土曜日の昼・日曜日定休
●メトロ最寄り駅/「Lourmel」「Balard」8番線、「Porte de Versailles」12番線
●予算/昼のコース19€~、夜のコース「三輪」38€・「吉野」48€・「魚梁瀬」58€。アラカルトメニュー有り。日本酒・焼酎9€~など。
●公式サイトhttp://www.yanase.fr



更新日 : 2008 . 4 . 1

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