反体制的でエロチック、常にスキャンダラスでセンセーショナルな作品を発表し60-70年代のカルチャー・シーンで忘れることのできないアーティスト・セルジュ。死後も根強い人気をほこる日本では“ゲンズブールマニア”が多く存在し、彼の楽曲をリミックスしたりサンプリングに使われることもしばしば。そんな永遠のちょい悪オヤジが産まれてはや80年。これを記念してパリのシテ・ドゥ・ラ・ミュージックで大規模な展覧会が開催されています。
1928年、パリでロシア出身のユダヤ人の両親のもとに産まれたセルジュは、1958年「Le Poinçonneur des Lilas」(リラの門の切符切り)でデビュー。1965年、フランス・ギャル(フランス人のギャルではありません!)に提供したのヒット曲「Poupée de cire, poupée de son」(夢見るシャンソン人形)でブレイク、フレンチ・ロリータの伝説の始まりとなります。その後数々の名曲を世に送り出しますが、つねにダブルミーニングとよばれる手法で隠喩や言葉遊びが散りばめられた詩は、エロティックで皮肉な彼独自の世界観でセンセーションを巻き起こしました。
ゲンズブールはデビュー前の1951年に1度目の結婚をしていますが、その後ブリジット・バルドーとの不倫、2度目の結婚をへて、1968年の映画「Slogan」(スローガン)で運命の出会いをはたしたジェーン・バーキンと結婚、娘シャルロットをもうけます。今も女優として活躍するシャルロット・ゲンズブールとのデュエット「Lemon incest」(魅少女・シャルロット)ではショパンの「別れの曲」にのせてinccest(近親姦)を歌い、彼自身が監督・出演しシャルロットと競演した「Charlotte For Ever(シャルロット・フォーエバー)でも近親相姦をほのめかす親子を演じるなど、これまたゲンズブールならではな表現が話題になりました。
1991年、心筋梗塞で死亡。遺体はモンパルナス墓地に葬られ、今でも墓を訪れる人は後をたちません。メトロの切符売りを歌ったデビュー曲にちなんで、メトロの切符を備えて人も多く、墓の周りにはいつも切符が散らばっているのだそう。
今回の展覧会では、作曲家、作詞家、歌手、映画監督、俳優と多彩な才能をもって活躍したセルジュの作品を、以下の4つの時代にわけて展示しています。
「青の時代」La « periode bleue » (1958 - 1965)
「ゲンズブールと60年代のアイドル達」Les idoles (1965 - 1969)
「デカダンス」La decadanse (1969 - 1979)
「エクセ・オモ」Ecce homo (1979 - 1991)
また、彼のヒット曲のタイトルになったクロード・ラランヌの彫刻「L’Homme a tete de chou」(キャベツ頭の男)や、アルバムタイトルとして使用されたポール・クレーの「Mauvaises Nouvelles des etoiles」(星からの悪い知らせ)など、彼がインスピレーションを受けたというアート作品も公開されます。
会場のシテ・ドゥ・ラ・ミュージックはスポットのコーナーでも紹介している「ヴィレット公園」内にあり、映画の企画上映やコンサートなども行われているので、公式ホームページでイベント情報をチェックして出かけるのもオススメですよ。
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